法雲寺住職が皆さんに伝えたい事、日常に感じた事について書き記して参ります。
毎月の更新を予定しておりますので、是非更新をお楽しみにお待ちください。
平成29年4月8日
今日は降誕会、お釈迦様が生誕された日としてお祝いをする日です。
一般的には「花まつり」として親しまれているところが多いようです。
花御堂という花で飾った小さなお堂にお釈迦様の像(誕生仏)を安置し、誕生仏に甘茶を注ぎかけてお参りします。
「降誕会」
当寺に於いても、花御堂・誕生仏を安置し、降誕会法要を行いました。
事情により法要自体は早めに行い、その後御詠歌奉唱、仏様に甘茶を注ぎかけて各々お参りを致しました。
前回からしばらくの間更新を怠ってしまい・・・つい先日除夜の鐘をついて年越し、新年を迎えたと思いきや、あっという間に4月、一年の4分の一が過ぎてしまいました。
歳を重ねていくほど、月日の流れがとても速く感じます。
諸行無常のこの世の中、一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいものです。
お彼岸には「春彼岸」と「秋彼岸」があり、春と秋の年2回行われる、前後7日間に渡る修行の期間を指しています。 先祖を敬い、慈しみ、より充実した精神生活を送るために佛法を聞き、行い見つめなおし正す日でもあります。
茶道にて興味深い禅話として紹介されることのある「賓主歴然」(ひんじゅれきねん)という言葉。
こちらも元々は臨済宗妙心寺派の開祖である臨済義玄禅師の語録である「臨済録」の中で生まれたものです。
こちらで言う「賓」とは客人の事で、「主」とは主人・もてなす側だとされており、もてなす側ともてなされる側、その区別は歴然ではっきりとしています。
この様にお互いの関係がはっきりとしている以上、客人と主人の分別を守り接することも大事ですが、禅の修行に置いてはいついかなる時も立場が入れ替わる事も起こりうると考え、それを踏まえて自分の立場だけではなく、相手の立場に立ち接することで初めて理想的な賓主の関係が築くことが出来るという考え方です。